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枝野新幹事長

枝野新幹事長の表情は、にやけることなく、いつもキリリとしていて好きです。「何もごまかさない」、そして、逆に「どんなごまかしも許さない」というオーラが全身から感じられます。実直でいいですねぇ~。揉み手で下心を持って近づいたら、噛み殺されそうです。しかし、人それぞれで、一方、民主党の黄門様こと渡辺恒三さんは、逆に満面のニヤケ顔が彼の魅力です。

菅総理誕生に関する自民党のコメントである「表紙を替えただけ」という陳腐な反応は、自民党が気の毒にさえ感じます。あまりに陳腐で脳が反応せず、右耳から左耳に抜けていきます。

比喩にはトリックがあります。脳がなぜ、比喩を喜ぶかご存知でしょうか。大量の情報処理で疲れ切っている脳は、過去のモデルから単純に物事を理解できることを喜びます。物事を最後まで精査せず、思考の節約ができるからです。そんな脳の要望を叶えてあげる一つの手段が「喩え話」です。

「表紙を替えただけ」という喩え話を聞かされた脳は、その様子をイメージするだけで、「分かったような気分」になり、それ以上の精査、分析を停止します。ここに、トリックがあるのです。つまり、もっともらしい比喩を聞かされると、人間の脳はそこで「思考停止」するのです。

国民が、耐用年数切れの自民党の長期政権に嫌気がさしている時期がありました。こんなとき、自民党の総理をコロコロ替えることに対し、「表紙を替えただけ」との比喩は的を射ています。

一方、今回の国民の不満は民主党自体に駄目出しを出していたわけではなく、無免許パイロット(総理の資質なき鳩山さん)に不満を持っていただけでしょう。国民全員ではないでしょうが、かなりの国民は「表紙」自体を問題視していただけです。事業仕分けなどで邁進していた民主党政権自体という「中身」を問題視していたわけではないでしょう。自民党の長期政権時代とは、状況が異なるのです。

つまり、国民の「表紙を替えろ!」という要求に応えたことを、「表紙を替えただけ」などと陳腐なコメントをしているようでは、自民党の政権奪回は当分、無理そうに感じます。野党という立場上、与党を全面否定せざるを得ないという大人の事情があるにしてもです。

「選挙目当て」との批判も陳腐です。客が減ってきたレストランの経営者が、暗い店内を明るい雰囲気に改装したり、努力して料理の味を改善したりすることなどを「集客目当て」と批判するのでしょうか。「表紙を替えただけ」という批判は選挙目当てではないのでしょうか。

野党の皆さん、小泉進次郎議員のように、もっと、おもしろいコメントを聞かせてください。私たちの脳は重要情報である可能性が高い「変化」にしか注目しないのです。聞き飽きた「変化のない」陳腐なコメントには脳が反応しないのです。

by robocop307 | 2010-06-07 18:34 | 意見表明

 

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