放射線量報道の混乱
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放射線量の報道で混乱が起こっています。
【マイクロシーベルト/時間】という単位がよく使われます。これは、1時間当たりの被曝量(マイクロシーベルト)を表わしています。
例えば、この単位を使った報道で、あなたの地域で観測された放射線量が「昨日は、0.076マイクロシーベルト/時間でした」と言われても、全く実感がわきません。危険なのか、心配する必要が全くないのか。
そこで、比較対象として平常時の自然な被曝量と比較すると分かりやすいのです。日々、生活していても、宇宙からの放射線や通常の安全な食べ物からも私たちは常時、自然に被曝しています。日本の平均値では、自然な年間被曝量は、約1,500マイクロシーベルトと言われています。(世界平均では、2,400マイクロシーベルトと言われています。)
そこで、先ほどの「昨日は、0.076マイクロシーベルト/時間でした」という情報の危険度を考えてみましょう。日本での自然な被曝量は【1年間で】、1,500マイクロシーベルトでした。ですから、0.076の数値を1年間分に換算して比較すればよいのです。
1年間は、365日です。1日は24時間です。ですから、1年間は、365 X 24 = 8,760時間です。したがって、0.076マイクロシーベルト/時間とは、8,760倍にして、年間被曝量に換算すれば、約666マイクロシーベルト/年と同じいうことになります。
◆自然な被曝量:1,500 (年間換算)
◆昨日の被曝量: 666 (年間換算)
つまり、日本での自然な年間被曝量である1,500マイクロシーベルトよりも低いので、平常通りであり、全く心配ない、ということになるわけです。
誤解していただきたくない点は、自然な被曝量の1,500に、さらにこの666が上乗せされている、という意味ではない点です。
気温や湿度や気圧が日々ゆらぐように、自然な被曝量も日々ゆらいでいます。ですから、平均値は1,500ですが、この日は、日々のゆらぎによって、たまたま666だったという意味です。
ただし、この結論「心配ない」は、「将来の急激な上昇」という可能性まで否定するものではありません。ですから、福島の原発問題が鎮火するまでは、予断なく注意することは必要です。
ところで、各個人が「8,760倍にして、年間被曝量に換算する」という作業はめんどうです。ですから、是非、報道機関がこのめんどうくさい換算計算を事前に代行してくれて、「毎時」という単位ではなく、「年間被曝量」という共通単位で報道してくれることを望みます。
しかし、統一基準がなくバラバラな報道から自衛する意味で、私たちは下記の基準を覚えておくことが利口な対抗策かもしれません。
【日常生活での自然な被曝量】
◆1,500マイクロシーベルト (年間なら)
◆0.171マイクロシーベルト (1時間なら)
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放射線量の報道で混乱が起こっています。
【マイクロシーベルト/時間】という単位がよく使われます。これは、1時間当たりの被曝量(マイクロシーベルト)を表わしています。
例えば、この単位を使った報道で、あなたの地域で観測された放射線量が「昨日は、0.076マイクロシーベルト/時間でした」と言われても、全く実感がわきません。危険なのか、心配する必要が全くないのか。
そこで、比較対象として平常時の自然な被曝量と比較すると分かりやすいのです。日々、生活していても、宇宙からの放射線や通常の安全な食べ物からも私たちは常時、自然に被曝しています。日本の平均値では、自然な年間被曝量は、約1,500マイクロシーベルトと言われています。(世界平均では、2,400マイクロシーベルトと言われています。)
そこで、先ほどの「昨日は、0.076マイクロシーベルト/時間でした」という情報の危険度を考えてみましょう。日本での自然な被曝量は【1年間で】、1,500マイクロシーベルトでした。ですから、0.076の数値を1年間分に換算して比較すればよいのです。
1年間は、365日です。1日は24時間です。ですから、1年間は、365 X 24 = 8,760時間です。したがって、0.076マイクロシーベルト/時間とは、8,760倍にして、年間被曝量に換算すれば、約666マイクロシーベルト/年と同じいうことになります。
◆自然な被曝量:1,500 (年間換算)
◆昨日の被曝量: 666 (年間換算)
つまり、日本での自然な年間被曝量である1,500マイクロシーベルトよりも低いので、平常通りであり、全く心配ない、ということになるわけです。
誤解していただきたくない点は、自然な被曝量の1,500に、さらにこの666が上乗せされている、という意味ではない点です。
気温や湿度や気圧が日々ゆらぐように、自然な被曝量も日々ゆらいでいます。ですから、平均値は1,500ですが、この日は、日々のゆらぎによって、たまたま666だったという意味です。
ただし、この結論「心配ない」は、「将来の急激な上昇」という可能性まで否定するものではありません。ですから、福島の原発問題が鎮火するまでは、予断なく注意することは必要です。
ところで、各個人が「8,760倍にして、年間被曝量に換算する」という作業はめんどうです。ですから、是非、報道機関がこのめんどうくさい換算計算を事前に代行してくれて、「毎時」という単位ではなく、「年間被曝量」という共通単位で報道してくれることを望みます。
しかし、統一基準がなくバラバラな報道から自衛する意味で、私たちは下記の基準を覚えておくことが利口な対抗策かもしれません。
【日常生活での自然な被曝量】
◆1,500マイクロシーベルト (年間なら)
◆0.171マイクロシーベルト (1時間なら)
by robocop307 | 2011-03-20 14:05

