浮かれることも必要では？

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被災地の方々の悲惨な状況のことを思うと、自分たちだけ楽しんだり、浮かれたりすることには罪悪感が伴います。これが、日本全体を覆っている自粛ムードの背景でしょう。

しかし、被災しなかった地域で過剰な自粛を続けることも問題でしょう。被災直後の一時的な「黙祷」の意味での経済活動の自粛はアリでしょう。しかし、「こんなときに浮かれているとは、不謹慎だ！」と世間から非難されることを恐れての自粛なら、自己保身的な偽善ではないでしょうか。

計画停電に協力するための節電目的の営業時間短縮などは、私の言う「自粛」には当たりません。また、震災の被害を間接的に受けて収入減となり、先行き不安な企業も多いはずです。そんな企業が「とてもそんな余裕はない」と、止むを得ずイベントなどを中止することも「自粛」には当たらないでしょう。

私の言う「自粛」の定義とは、「できる能力があるのに、顰蹙(ひんしゅく)を買うことを恐れてやらない」ことを指します。周囲の顔色をうかがう、こうした自己保身動機の自粛はそろそろ終えないと、「元気な日本」がますます遠のいてしまうのでは、と心配です。

被災地の方々のためにも、被災しなかった地域が経済的にも元気を取り戻すことが今、必要です。回り回って、被災地の方々を助けることにもなるでしょうから。被災しなかった地域が元気になり、義援金や救援増税などに協力しましょう。

人体でも大怪我をしたとき、怪我をした部分だけは止血する必要があります。しかし、怪我をしていない他の部分まで誤って止血してしまっては、体全体が弱り、怪我の回復まで遅らせてしまうでしょう。