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みんなちがって、みんないい

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震災直後、テレビでのACの広告『「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。・・・・』が異常な頻度で流され、不快な日々を送ったことが思い出されます。

スポンサーたちが自社のCMが流れることを嫌うという緊急事態の中、テレビ局はマニュアル通りの対応だけで、臨機応変な判断ができませんでした。

融通が利かないテレビ局の硬直した姿勢に視聴者はみんな驚いたものでした。しかし、社会に撒き散らされたそんなAC広告公害も、あの詩の作者である故人の金子みすずさんには全く責任がありません。

ところで、彼女のある有名な詩をやっと最近知った私は感銘しました。その詩をとっくに知っている人には、きっと「何をいまさら!」と感じるのでしょう。次の詩です。

わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。


とかく他人と比較して自分の不幸を嘆きがちな私たち凡人には、癒しとなる言葉に思えます。

もちろん、現実の社会は、このようなきれいごとだけでは済まない、弱肉強食の熾烈な競争社会であることは百も承知です。

それでも、この詩のような発想を持つことも、思考の幅を広げてくれる点で意義深いと思います。

by robocop307 | 2011-08-09 16:30  

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