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取扱説明書

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家族に質問されました。

「どうして、取扱説明書って、分かりにくく作るの?」

と。

昨日、冷蔵庫が突然壊れ、今日、新品が配達されてきたのです。その新品の冷蔵庫の取扱説明書を読んでいた家族からの質問でした。

「分かりやすい取扱説明書」を作ろうと、必死になって日夜努力してきたメーカーの方が、ユーザーのこの素朴な疑問を聞いたら、どう思うのでしょう。

「分かりやすい説明」の専門家である私もその取扱説明書をチェックしてみました。長年の相当な工夫、努力の跡が見てとれます。商品の使い方を分かりやすく説明するスキルがそれなりに蓄積していることが分かります。

「どうしたら、もっと分かりやすくなるだろうか」というアイデアを捻出するため、取扱説明書の作成者たちが白熱した議論を闘わせてきたであろう会議の様子が目に浮かびます。

しかし、です。しかし、「物事が分かりにくくなる現象」の根本原因を取扱説明書の作成者が全く理解していないことが分かります。取扱説明書の作成者は、「ユーザーが何を分かりにくいか」を想定できていないのです。その冷蔵庫をよく知っている自分達の視点、発想から作っているのです。

私の研修内の用語を使えば、「分かりにくさ」の全ての原因は情報発信者側に「脳内残像」があるためなのです。メーカー側の視点では「分かりやすく」説明しているつもりでも、実際のユーザーが読むと「何を言いたいのか、さっぱり分からない」という「すれ違い現象」が起こるのです。( 私の研修に対する需要が高まるようにとの願いから、この段落は、意図的に分かりにくく書いています。すみません。m(__)m )

とにかく、小手先の表現上のテクニックではなく、なぜ、人間は、自覚なく「分かりにくい表現」をしてしまうのか、という認知のメカニズム上の根本原因を知って欲しいと思います。そうでなければ、「分かりにくさ」を解消するためにできることが、対因療法ではなく、対症療法に限られてしまうからです。

メーカーで取扱説明書を作っている皆さん、是非、私の講演、研修を受講してください。「ああ、そういうことだったのか!」と「分かりにくさ」の根本原因が分かるはずで。基礎的なことしか書かれていない私の書籍と違い、私の研修を受講していただければ、書籍を読むだけより、ずっと深い理解が得られます。

講談社のブルーバックス・シリーズを執筆する以前の昔は、「分かりにくい説明」に出会うと苛立っていたものです。しかし、今では、そうした「分かりにくい表現」は、自分にとって、ありがたいお客様に思え、苛立つどころか、ついついニンマリしてしまいます。世の中に「分かりにくさ」が溢れている限り、私は食べていけそうです。

by robocop307 | 2012-04-08 21:01 | メルマガ過去ログ  

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