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自分たちだけが分かっている

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【お手洗はどっち?地下鉄はどっち?】

世間の表示物、掲示物、道路標識などで、見ていても何を伝えたいのかが意味不明で首をかしげたくなるものが多いですよね。

原因は色々ありますが、大きな原因の一つに「自分たちだけが分かっている」現象があります。ここで言う「自分たち」とは、標示板等の制作者側の人たちを意味します。

この「自分たちだけが分かっている」現象を文章だけで説明するのはなかなか困難ですが、やってみましょう。

表示板などで、あることを伝えたい情報発信者の脳の中には、自分たちが伝えたいことの全体像があります。その脳の中の全体像を他人に伝えたくて表示板の中に「伝えたいこと」を表現するわけです。

その場合、脳の中の全体像を全て洩れなく描き切ることは不可能です。必ず、制作者側が必要と思われる部分だけを抜粋して表現するのです。

「抜粋」ですから、不要と思って描かない部分もあるのです。ここで問題が起こります。制作者(情報発信者)側が「必要がない」と判断して省略する部分が「誰でも知っている常識」なら問題ありません。

しかし、この判断が時々外れるのです。「誰でも知っている常識」ではなく、「自分たちだけが知っている常識」、つまり、「狭い世界の常識」を割愛してしまうのです。

このようにして作成された標示物、掲示物等は必要情報が欠けているので、一般の人の目には舌足らずになります。ですから、意味不明になり、見る人を悩ませます。

問題はその先でも起こります。そんな重要情報が欠けている作品、つまり「情報の歯抜け」が起こっている作品を制作者側が見るときです。

制作者側の脳内には「自分たちだけが分かっている情報」があります。ですから、その自分たちだけが知っている情報が欠落している標示板等を見ても、脳が自動的に補ってしまい、完全な表現に見えるのです。

つまり、制作者側には自分たちの作品の歯抜け状態は認識されません。自分たちの伝えたいことの全体像が問題なく表現されているように見えてしまうのです。

以上を読んで「何か重要なことを言っているらしいが、何を言っているのかよく分からない」と感じた方がほとんどかと思います。そんな方は、是非、9月開催の私の日経セミナーにご参加ください。具体例を挙げてもっと丁寧に解説致します。

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by robocop307 | 2013-08-27 10:30 | メルマガ過去ログ

 

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